「夏は妖」のつづきです。
隠れている存在が見えてくる展覧会でもありました。
渡邊博さんの作品は、たとえば梁や床の木目やしみなど、空間に潜んでいる絵の存在を引き出しているかのようでした。
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会期は8/10まででしたが、8/11.12に開催したナヲシテツカウさんのうつわのお直しご相談&ご注文でも、ご来店の方に「夏は妖」をご覧いただけるよう、展示をすこし改造しておたのしみいただきました。
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上・渡邊博 作品
下・片山健 作品
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上・蓮池もも「あお/あか」シリーズより

片山健さんの絵は、実は、2011年6月の個展で描かれたのものでした。
日頃はこの絵に保護の紙をあて、裏返しに戸板をはめているので見えないのです。
7年ぶりに目覚めました。

ナヲシテツカウさんのお直しでは、いろんなご相談がありました。
写真は、お直しの例。
金継ぎの場合
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ほかにも銀、錫、うるしでお直しします。
状態や仕上げ方法により、お見積もりが異なります。
接着材で応急処置してお直しが難しくなるということもあるのですね。

絵屋で愛用しているお茶碗も、この機会にお直ししていただくことにしました。
どんな姿で帰ってくるのか、仕上げの方法はお任せしました。
たのしみです!
ご相談にいらした方々から器にまつわるお話を聞かせていただいたのも、心に残りました。
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# by niigata-eya | 2018-08-23 12:49 | 今月の土壁
8/2〜10
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昨年は、スペイン人画家カルメン・ラ・グリエガさんの、日本で初めての個展を新潟絵屋で開催しました。
この夏は、そのときのご縁を発端に「妖」「気配」をテーマにしたグループ展を企画しました。
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お面絵付け:高橋郁丸

今回は、お客さまの姿がきつねやねこに化けたり、
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天狗ときつねのカップルが訪ねてくれた日もありました。
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墨絵:上原木呂「チミー一族」
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写真:村井勇「エヤノヨウカイタチ」

被写体は絵屋のどこか。
たとえば、エントランスにあるこの墨跡は「タラリヒョン」です。
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ほかにもガイトウ、クチカベ、エヤメガミ、ムンクギ、アサダケ、モジモジ、ホシノコ、イソリハルコなどの作品タイトルは妖怪のお名前で、村井さんのユーモアが隠れていました。
2010年の絵屋便(月刊の案内状)で1年間表紙に連載したこのシリーズは、今回、新たに13番目の妖怪「イソリハルコ」が加わり、光沢をおさえたニュープリント版で出品されました。
つぎの写真のシャベルも、実はエヤノヨウカイタチのモデルで、お名前は「クチダケ」です。
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イソリハルコのモデルは大倉宏が被写体になっていました。
またいつかお目見えする日をどうぞおたのしみに!

左の黒いシートの絵
カルメン・ラ・グリエガ「Soft light from the lake」
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人形:松本健宏「カッパ」
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蓮池もも「あか」シリーズ

はがき大のサイズに赤い絵の具で描かれたもの。
このシリーズの最後の40点は、かおを思わせるイメージが連続的にあらわれました。
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佐佐木實
上:「イ」
下:「感」
カタカナの「イ」はひとを表すそうです。
佐佐木さんの作品は、今回の構成を考えた時に必要な要素と思われて、出品をお願いしました。
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人形:加藤啓
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「笛を吹くサチュロス」
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「赤帽子と青いベールの人」
作品は漂流物から作られています。
2012年に絵屋に漂着したトレイと一緒に飾りました。
*2018年10月中旬に、加藤さんの個展と人形劇場パフォーマンスを予定しています。
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「海の天使」
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会期中には、台湾に帰国されたとあるお客様より3冊セットの妖怪の本が届き、高橋郁丸さんの『新潟の妖怪』(考古堂)、新潟妖怪研所の冊子『妖怪文化 創刊号』『新潟島 妖怪伝説ガイド』などとともにご紹介しました。
引き続きいつでもご覧いただけますので、ご希望の方はお気軽にお声がけください。

つづく

# by niigata-eya | 2018-08-23 00:27 | 今月の土壁
8/17〜30
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7/12-8/20
6月にご好評いただいた「伊津野雄二彫刻展」が、ギャラリーみつけに巡回しています。
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左「風の砦 2017」松 H107×28×24cm
中央「風待ち」楠・松 H50×16×15cm 
右「風の砦 2015」松 H162×54×48cm
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「風待ち」横から
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昼間、展示室に光がさすと、もうひとつの世界の扉が開きます。
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「風の砦」2015年 松 H162×54×48cm
「風の砦 デッサン」2015年 78×54cm
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新潟絵屋での出品作品に、彫刻「風の砦2015」とデッサン2点を追加しました。
展示室は2部屋あります。
ここまでが展示室1。次は展示室2です。
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左「木陰の人々2」楠 H54×15×14cm
右「春の書物」楠 H50×12×15cm※売約済み 
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左「風の音に<オーク>」ヒメコマツ H27.5×13×12cm
中央「ギフト<ヤドリギ>」檜 H25×11.5×10cm
右「木陰の人々2」
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「風の音に<オリーブ>」ヒメコマツ H27×14×14cm
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「記憶<森>」ボダイジュ H40×11×11cm
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左「ゆめおくり」楠・松 H46×27×10cm
右「幕間」ヒメコマツ H20×10×10cm※売約済み
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「春の書物<DOME>」松・ヒメコマツ H33×16×11cm
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「そして今」楠・キハダ H37×36.5×11cm
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「ゆめおくり」銅板・アクリル絵の具 37×14cm

展覧会では、伊津野さんの制作ノートから抜粋した言葉を紹介しています。
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「風の砦」
ある日 砂あそびの手に 光る石をみつけ
こどもたちは きずだらけの指で
美しい石を よりわける

そして もう
こどもではない 私たちは
木をひきぬき 野原や山をほりかえす
やがて よきものだけを うばわれた大地は
毒が満ち 木々は枯れ
ただ悪臭のただよう荒地となった
そして川は干上がり 海は濁り
空は光を失った。
天地はうたう
よいものもわるいもの
わるいものもよいもの

必要な時の流れ
うちすてられたもの 残されたものもまた
地から 涌出る
2つの黒い三ヶ月のように
浄化の時をへて満月を抱く
来たるべき 風が通りぬけるようにと
すべてが わかちがたく
そのすべての命である証として
「風の砦」作者の制作ノートより

**

「春の書物」
腐葉土のような書物に
書物のような腐葉土に
おまえは生まれるか

紙片は破れ
綴じ糸は解れ
印字は掠れ
うちすてられた その書物が
わすれ去られるときに

風のページを操るように
それを ひらこうと 望むときに
深く 埋もれた 種子がめを醒ます
時が そしてあなたが望むなら

この春の書物から
「春の書物」作者の制作ノートより

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新潟絵屋での伊津野雄二展のようす

6/17-30
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2000年6月16日に、新潟絵屋はオープンしました。
それから道路拡張による移転を経て、現在地に2007年の6月に再スタートして11年になります。
月3回の企画展。1のつく日(1.11.21.31日)を休み(展示作業日)とするなど、開廊以来のスタイルをこの春から転換し、月一度の企画展とオープン絵屋、デザイン部門dododoの創設など、18年目を迎えて新潟絵屋はスタート以来の大きな変革の時期を迎えました。
18周年のパーティの当日に、「伊津野雄二彫刻展」が始まります。
絵屋のこれまでと、これからを見守る女神たちのような人間像たちに、勇気づけられながら、これまでの活動を更新しつつ、継続していきたいと思います。(大倉宏)
# by niigata-eya | 2018-06-17 00:56 | 今月の土壁