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2016年 04月 03日 ( 1 )

2016年3月15日から27日までの2週間、盛岡市中央公民館で「児玉晃の自画像と母の像」展が開催された。主催は「児玉晃の自画像展実行委員会」、共催は盛岡市教育委員会。
協力砂丘館、認定NPO法人新潟絵屋。

展示と撤収と会期半ばのギャラリートークのために都合3回、盛岡に行った。

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展示内容は一昨年砂丘館で開催した「50人のわたし 児玉晃の自画像展」に、北上市ほかが所蔵する児玉さんの母児玉澄(すみ)さんの肖像5点を加えたもの。

この母の像がすばらしかった。
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95歳から100歳を越えるまでの母の姿を、文字通りリアルに描いたものだが、その一点の裏には「私のモナリザ」と書かれていた。
しわに包まれて縮んでいく母の姿に、いとしさと美しさを、児玉さんは感じていたのかもしれない。

母の像の制作と重なりながら、児玉さんは病で体重が激減し、薬の副作用で変形する自分の姿を「リアリズム」のレンズを通じて記録するような自画像連作を開始し、
亡くなるまでの十数年で40点以上も描く。
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ときに顔をゆがめ、裸の人体標本になり、磔にされたキリストに自分を重ね、枯れたすすきとともにこぶしをふりあげたりする自画像群。

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人は消えて、絵が残る。その不思議を会場で実感した。

直接お会いした児玉晃さんと自画像の児玉さんが
今では同じような重さで、存在感で、自分のなかにある。

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連日60人以上の方々が絵を見に来て下さり、新聞にも紹介され、盛岡の美術館からのうれしい反応もあった。
新潟、東京、盛岡と児玉さんゆかりの3つの地で開催できた自画像展。

すべては児玉美子さん(奥様)の理解と支えがあってできたことだった。         
(O)