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13人の光【写真実践鑑賞講座2015受講者展】

2012年から、講師の石井仁志さんの発案のもと始まった『写真実践鑑賞講座』も今年で4回目となった。
2013年から始めた夜の部・撮影者向け講座で作品講評や、作品の自己批評、そして表現するために重要な視座のあり方、獲得の仕方について学ぶうち、やはり展示をやらなければ!となったのが今回の写真展の発端です。

題して『自己表現で写真展を創る』
—の名のもとに、集まって下さった受講者は13名。
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2年、3年と講座を継続して来て下さっている方から、まったく今回が初めてという方、また、グループ展や団体展、コンテスト等で経験豊富なセミプロ級の方から、最近撮り始めたばかりという初心者まで、年代、作風も種々幅広い作品が一堂に会することとなった。
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会場をご覧いただけばお分かりの通り、まさしく「写真の多様性」に触れる内容。
見学者の方からは、「こんなに自由な写真展は新潟では見たことがない!」という感想も頂戴するほどの出来上がりとなった。

これらの展示にあたっては、6月〜8月まで3回の作品講評を重ね、受講者とも話し合いながら、講師の石井さんの方で最終的なセレクトと、展示にあたってのサイズや形態(額装・マット装・プリント直貼り)などの指示を出し、事前の準備にトライしていただいた。
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受講者からすれば「自分が飾りたい作品・気に入った作品とは違う」と思うような選び方も、こうした鋭いディレクションの目がはいることで、全体的なまとまり・バランス感・リズムが出、ひとつの展覧会としても完成度の高いものになっている。

ブースごとの自己主張ではなく、こうした全体のバランスが写真展には大事なのですねえ。
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実践の展示作業を終え、受講者からは「この人の写真はすごいなあ」「あの人のようには撮れないなあ」などと、他の方の作品を気にする声もちらほら…。
けれど、それを外から見ている私からすれば、どの人もその人の良さ・その人らしさが出て、どの写真もその人にしか撮れないもの、どれもが個々の光をはなち、その光はみんな異なっている。異なっているからすばらしい。
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だからあなたはあなたの良さを生かして、写真をたのしんで。

などという相田みつをさんのようなことを、ありありと感じた。

ならべてみて初めてわかる、もしかしたら、視座とはすでにその人の内にあり、視座の獲得とはすなわち、自己を知ること、自己を肯定すること、でもあるのかもしれない。(小)


写真実践鑑賞講座2015
【自己表現で写真展を創る】受講者写真展

2015年9月20日(日)〜23日(水・祝)

参加者:安藤喜治,磯沼幸生,稲垣宗隆,遠藤未奈子,大橋康男,櫛谷さわ子,小林弘、高橋芳明,竹内和宏,冨樫辰郎,前田和也,松木早苗,若林茂敬

会場:砂丘館ギャラリー(蔵)
観覧無料
by niigata-eya | 2015-09-23 15:28 | 砂丘館