変貌する/しない 日常【特別展示mikkyoz008】
「見る、聞くということはどういう意味を持つのか」
をテーマに2009年から活動をする2人組は、日常生活で目にするものを題材にしつつ、写真や映像、
ノイジーな音などで、その日常を微妙にズレさせるような表現する。
これまでの展示では、その題材や手法の何気なさ(悪く言えば凡庸さ)から、
普段、個の強い表現を見慣れているこちらとしては、少々物足りなく思うことも、正直あった。
けれど4回目の今回。
見続けてきた効果というのか、作り手の変化なのか、くっきりとmikkyozのカラーが見えてきたような気がする。「日常」と「ズレ(異質さ)」の境にある曖昧さから凡庸さが薄れ、ありふれた題材からもきりりと作り手の視点が際立って感じられるようになった。
その違いは、題材(素材)やメニューには劇的な変化はないのに、料理の味付けがビビッドになったというのか。
分かるような、分からないような、その微妙な変化がまたmikkyozらしくもあり。
とにかく心地いい二階のソファで静かに強くなった映像を眺めながら、赤子の顔の中から人相がある日、にゅっと前に出てきたことを思い出した。
(小)
特別展示MIKKYOZ008
2015.1月21日(火)〜2月1日(日)
月曜休館 観覧無料
会場:砂丘館 ギャラリー(蔵) 1階写真展示 2階映像上映
mikkyoz HP ※過去の映像作品もご覧いただけます