2013.7②渡邊博・久松温子展
今回は二人展。
▲左・渡邊博「交感」
中央・久松温子「春の河」 右・久松温子「水女魚」
ふたつの世界をひとつの空間に置いてみたら、混ざってこそ個性が表出してきた。
初日には、砂丘館で「絵を見る話の会」を開催した。
今回の1枚は、渡邊博さんの「戯」という過去の作品。
その頃は目を閉じた人形の頭など、言葉に変換できる何らかの形があった。
いまはというと、形容しにくい。
その「づらい」感じを味わう時、渡邊さんを感じることができるような気がする。
渡邊さんの作品はタイトルが面白い。
今回の出品作品を文字で並べてみる。
「韜晦」「連鎖の流れ」「昨日の夢」「自己主張」「覆う」「決意」「痕跡」「融」「張り付く」「表出の扉」「追従」
一方、久松温子さんの作品タイトルは、上には3文字の漢字で表記したが、店では「水」「女魚」の2文字で表示している。
お客さんに聞かれることしばしば。
造語なので、見る人が想像して音を与えてほしいと伝えてきた。
ぴったりを探すのにくすぐられる時間は、たのしい。
いい二人展だなあ、と最終日間近に悦に浸っております。
(l)
とある日の砂丘館の蔵
▲右下の白い絵は久松さん、他4点が渡邊さん