裸=ありのまま

ときどき、自分がわからなくなる。
ひとと話すとき、仕事でたくさんのひとと会うとき、はじめての知らない場所に行くとき、ひとりでぼんやりするとき。
どれもが自分のようでいて、でもどれもが自分ではないような気もして、気にしたくないのに、なんだかちょっとしたことが気になって、ときどき、もやもやと思い悩む。
もやもやもやもや…うじうじうじうじ…悩んで悩んで…もやもやもやもや…がつづくと、いい加減自分でも嫌になって(というか、そんな自分に飽きて)、
「開き直り」がやってくる。
峰村さんの裸婦の絵は、そんな「開き直り」の感覚がする。
のびのび・ひらきなおり・とらわれなくして・ありのまま。
絵にでてくる女のひとたちは、よくあるヌードのようにスタイルがいいとは決して言えないのだが、たわわな胸やたわんだお腹、でっぷりしたおしりをこちらに向けて、寝転んでいたりする。その姿は、みんなどこか自分のからだに自信があるような堂々とした趣で、おかしい。
のびのびしたひとの姿は、うつくしく、あいらしく、峰村さんの、ひとを見る肯定感にあふれている。
丸裸なのはきっと、こころもそうなんだろう。

きょうの新潟はもう夏の陽気のとてもいい天気で、となりの学校の開け放された窓からは、音楽の時間の生徒たちの大きな(そしてかなり音の外れた・・)歌い声(「風が吹いている」byいきものがかり)が聞こえてる。
(小)

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人の裸(ありのまま)を描くことはとらわれない自由を呼吸すること
峰村リツ子展
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2013年5月30日(木)〜6月30日(日)
9時〜21時 月曜休館 観覧無料
砂丘館
ギャラリートーク
★本展の出品作を所蔵している荒木いづみさんをお迎えし、
生前の峰村リツ子さんについて、晩年まで続けられたその制作についてなど、お話を伺います。
6月22日(土) 15時〜16時30分
お話:荒木いづみ(峰村リツ子四女)、聞き手:大倉宏(砂丘館館長)
参加料:500円(予約不要、直接会場へ)