書店時間
昨日で終えた「渡辺隆次スケッチ展」を撤収・搬出するべく、午前中に出かけた。


北書店は市役所前にある。
作業する間、人が来ては去った。
店舗の前に停車するバスの音、人の声、自動ドアの開閉。
絵たちは一ヶ月、ここでどんな時間を過ごしていたのだろう。
店では絵の配置は変わらず。
周囲は周囲の、絵は絵の時間を持っている。
店長の佐藤雄一さんはよく売り場の模様替えをしている。
あるときなど、すごく重い、照明付の什器を一緒に運んだ。
書店の空間に作品を置いていくことと、本の並べ方を観察すること、ときどき思いがけず重い什器を運ぶこと。
どれも刺激的である。
小さいものの模様替えも非常にまめで、絵に寄り添うように置かれたうさぎや馬の人形がよかった。
一部の絵は貰い手と出会い、一部の絵は額を脱ぎ、また作者の元へ帰って行く。
わたしは絵屋の軌道に戻る。
(I)